畑作四品をおさえよう
富良野の魅力のひとつに、その農村景観が挙げられます。パッチワークの丘といえば美瑛が有名ですが、富良野でも富良野市の東山や八幡丘地区、中富良野町の本幸や西側の吉井地区、上富良野町の江幌・静修地区といった地域には丘陵地帯が広がり、美瑛には負けず劣らずのパッチワークが広がります。
今回は富良野でラベンダーを楽しむと同時に、その道すがら目に飛び込む畑作物を取り上げ、ただ何となく通り過ぎてしまう景色にも注意を払ってほしいという願いを込めて、パッチワークを構成するひとつひとつに目を向けます。
題してお父さんのための畑作物講座。子供に「これ何?」と聞かれたら「これはね・・・」と教えられるようになることが目標です。
まずは基本の畑作四品目のお勉強から。
畑作四品とはビート・馬鈴薯・麦類・豆類を指し、主に稲作のできない十勝やオホーツク地方で取り入れられている作物の輪作体系です。平坦地のない(つまり水を張れないからお米がとれない)丘陵地帯でも基本はこの4品目で、毎年パッチワークの模様が変わると言われるのはこの4つを中心に連作にならないようにするためです。今回はこの4つをおさえておきます。
まずはビート。道外の人にとっては「そういえば小学校の地理の時間に習ったかも」くらいの、まったく馴染みのない作物です。別名を甜菜(てんさい)、砂糖大根ともいいます。ロシア料理のボルシチに使われるビーツは赤い品種。ほうれん草の仲間で姿かたちも似ています。

砂糖の原料といえばサトウキビがまず思い浮かびますが、国産砂糖の3/4がビートから精製されます。

次に馬鈴薯(ばれいしょ)。じゃがいものことです。今年は開花が早く7月中旬にかけてあちこちの畑で白や薄いピンクといった花を咲かせることでしょう。食用以外にポテトチップスなどの加工用にも栽培されていて、小さかったり大きすぎたり傷のついたものはデンプン工場に運ばれるので無駄がありません。

開花期以外は緑色で特に特徴はありませんが、芋が外に出ないように大きく培土(土を盛ること)していることを参考にすれば他の作物と区別がつくでしょう。
次に麦類。小麦には春蒔きと秋蒔きがあり、前者は主にパンなどの原料(強力粉)に、後者はうどんなど(中力粉)に用いられます。麦はイネ科なので稲のようにつんつんととがった葉が特徴で上部に穂をつけます。

これから黄色く色づくのは主に秋蒔き小麦。7月中頃から順次刈り取りが進められます。
最後に豆類。大豆のほかに小豆(生産者はアズキとは呼ばずにショウズと呼びます)やインゲンなどが作付けされています。


マメ科の植物は三つ葉が基本で写真は大豆。小豆は少し葉の先端が尖っています。
道外から訪れる方はビートだけでも判別できればお子さんや友人に「北海道通」を気取れますよ。
このブログは北海道・富良野地方のラベンダー発祥の地・上富良野町東中地区で農的な暮らしをしている管理人が、富良野を訪れる観光客への有意義な情報の提供と、全国でラベンダーの栽培に取り組む方との交流を目的に作成しています。
